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「眠れる森の美女」新国立劇場バレエ(2007.02.04)

クレジット

振付:マリウス・プティパ/改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ/音楽:P.I.チャイコフスキー/台本:マリウス・プティパ、イワン・フセヴォロジスキー/演出:オレグ・ヴィノグラードフ/舞台美術・衣装:シモン・ヴィルサラーゼ/照明:ウラジーミル・ルカセーヴィチ
指揮:エルマノ・フローリオ/演奏:東京交響楽団
新国立劇場オペラ劇場

キャスト

オーロラ姫:真忠久美子
デジレ王子:山本隆之
リラの精:西川貴子
カラボス:マシモ・アクリ
フロリナ王女:島添亮子
青い鳥:冨川祐樹
国王:ゲンナーディ・イリイン
王妃:坂西麻美
優しさの精:湯川麻美子
元気の精:寺田亜沙子
鷹揚の精:寺島ひろみ
暢気の精:さいとう美帆
勇気の精:厚木三杏
カタラビュート:小原孝司
花婿候補:マイレン・トレウバエフ、冨川祐樹、中村誠、陳秀介
女官:寺島ひろみ、本島美和、丸尾孝子、堀口純
踊り子:遠藤睦子、さいとう美帆、西山裕子、大和雅美
伯爵夫人:楠元郁子
ガリフロン:石井四郎
猟師:江本拓
村の娘:大和雅美
ダイヤモンドの精:遠藤睦子
サファイアの精:寺島ひろみ
金の精:大森結城
銀の精:前田新奈
白い小猫:寺島まゆみ
長靴をはいた猫:グリゴリー・バリノフ
赤ずきん:高橋有里
狼:奥田慎也

感想

セルゲーエフ版「眠れる森の美女」の最終公演でした。この日は2階席。オケの音が立ち上って響くのがよいですね。1階席の前の方にいると、音が頭の上を素通りしていきますから。

真忠さんには、自分が主役として舞台を引っ張るという意識が見えたのが好ましかったです。自分で物語を紡ぐ意志、というか。初演の時の不安定さも消えてきて、その後の経験が自信となって表れていた気がします。川村さんはその美しい踊りの輪郭を観客のまぶたに焼き付けるような印象がありますが、真忠さんはそういう意味では割と決めどころもあっさりとして、すぐ次のポーズに移行しちゃう。その辺りが彼女の踊りについて好みの分かれるところかもしれませんが、指先がふわっと空気を撫でるように柔らかく踊りを紡いでおりました。

山本さんは絶好調だったと思います。自分のヴァリエーションもサポートの決め所も、ピシッピシッと音にハマっていて爽快でした。ヴァリエーションの精度があがっていて、綺麗に踊っていましたよー。かっこよかったです。「シンデレラ」の不調が嘘のよう。貝川さんが3幕ヘロヘロになっていたことを思うと、踊りの確度を保ったままで3幕まで安定して女性をサポートする山本さんのすごさを、改めて認識した今回の公演でした。あ、強いて言えば、前回私が見た彼のデジレ王子(2005年の真忠さんとの組み合わせ)より少しノーブル度が落ちていたかしら。私的には全く問題なし、でしたけど。

貝川さんの時は上手く決まらなかった「王子のダーツ」は、山本さんの野球仕込みのスナップの強さと、的を持った係(どなただったのかしら)との連係プレーがドンピシャで、いーい感じでした。2階の後ろの方から拍手がわいていましたよ(笑)。

川村さんの日の感想が長過ぎたので、こちらはなるべく短く行きます。以下、思いついたままに。

西川貴子さんはお顔の表情があまり変わらない方なので、リラの精が持つべき「祝福」や「母性」のようなものが、特に上で見てると拾いにくい気がします。踊りは湯川さんよりシュアだけど、ご本人の性格でしょうか、真面目さが透けて見えますねー。彼女の踊りはスペインとかシンデレラの夏の精とかの方が好きだな。

アクリさんのカラボスはやっぱり最高!

島添さんのフロリナも絶品でした。す、す、と音楽にハマって好き。彼女の持つ不思議な存在感は癖になります。冨川さんの青い鳥も細かい脚さばき以外はとてもよかった。

元気の精に寺田亜沙子さん。厚木三杏さんと並んでも全く見劣りしないプロポーションのよさと顔の小ささにびっくり。他の美徳の精たちと並んで踊ると、時折一人だけ音取りが違うところがあったりもしましたが、あとは全く違和感のなく落ち着いて見えました。

4人の婚約者たち、この日は市川さんのところに陳秀介さんが入っていました。マイレンの小芝居はこの日も絶好調。

女官は寺島まゆみさんのところに堀口純さんが入っていたのに、あまりチェックできませんでした。お顔を判別できるようになる良いチャンスだったのに残念!

猟師と娘は江本拓さんと大和雅美さん。江本さんってさわやかだよねー。

遠藤睦子さんのダイヤモンドの精、大好きなので見られて嬉しかったです。この日の公演の25%くらいは彼女のこの踊りが目当てだったので満足。

寺島まゆみさんの白い猫もキュート。本島さんとはまた違ったイタズラっ子ぽいところが個性ですね。バリノフくんはこの役はお手のものだけど、ブルーバードが見たかった。

この日もオケはよかったです。フローリオさんが舞台上からオケピに向って「さあ、立って!」と両腕をササッと素早く広げる仕草がツボ(笑)。ぜひフローリオさんに「白鳥の湖」を振っていただきたいなぁ。

2日間見て、チャイコフスキーの曲の豊かさとセルゲーエフ版「眠り」のゴージャスさを再認識しました。ああ、もう新国で見られないなんて残念だなー。

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管理人:ゆう

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