- 2006/12/08 12:04|
- Category: マリインスキー(キーロフ)バレエ|
クレジット
音楽:アドルフ・アダン、チェーザレ・プーニ、レオ・ドリーブ、リッカルド・ドリゴ、パーヴェル・オリデンブルクスキー/振付:ピョートル・グーセフ/原台本:アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュ、ジョゼフ・マジリエ/台本改訂:ユーリー・スロニムスキー、ピョートル・グーセフ/装置:テイムラス・ムルヴァニーゼ/デザイン補佐:ミハイル・シシリヤンニコフ/衣裳:ガリーナ・ソロヴィヨーワ
指揮:アレクサンドル・ポリャニチコ/管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団
東京文化会館
キャスト
コンラッド (海賊の首領):エフゲニー・イワンチェンコ
メドーラ (ギリシアの娘):ディアナ・ヴィシニョーワ
ギュリナーラ (ギリシアの娘):エカテリーナ・オスモールキナ
ランケデム (奴隷商人):アンドリアン・ファジェーエフ
ビルバント (海賊):イスロム・バイムラードフ
アリ (海賊):レオニード・サラファーノフ
セイード・パシャ (トルコ総督):ウラジーミル・ポノマリョーフ
フォルバン:ポリーナ・ラッサーディナ/エレーナ・バジェーノワ/リーラ・フスラーモワ/ドミートリー・プィハチョーフ/アンドレイ・ヤーコヴレフ
オダリスク:スヴェトラーナ・イワーノワ/ダリア・スホルーコワ/オレシア・ノーヴィコワ
アルジェリアの踊り:エレーナ・バジェーノワ
パレスチナの踊り:ガリーナ・ラフマーノワ
感想
「海賊」2日目。この日の私のお目当てはランケデム、ファジェーエフです。月曜日のオールスター・ガラから3日連続で上野に通うのは色んな意味でかなり難しく、この日は諦めようかと直前まで思っていたのですが、がんばって行ってよかった。主役から脇までのバランスは前日より良かったんじゃないかな。もちろん昨日の大御所「海賊」も大満足でしたけどね。
前日は1階前方席のセンターブロックで見ていたのですが、この日は2Fのサイド席。サイド席は普段取らないようにしているので、本当に久しぶりのサイドでした。L側で例えば花園の場面のパシャはほとんど見えない程度の死角がありましたが、前日その辺りは余す事なく堪能していたので脳内補完しながらということで支障はほとんどなし。でも、やはりバレエは正面から見たいです。今回は3階正面が取れることを期待して先行でB席を取ったのですが、届いたのはサイドの一番舞台寄りブロック。招聘元によって席割りが違うから、よく考えて申し込まないとダメですね。
ヴィシニョーワのメドーラは、エキゾティックな姫君という感じで役に合ってますね。お疲れかなと思う部分もありましたが決めるところは決めていたし、イワンチェンコとの組み合わせもすごくよかったと思う。イワンチェンコも前日よりよかったんじゃないかしら?違う角度で見たんで定かではないのですが、私としては前日より更に好感度アップ。ラブラブ度も昨日より高かった気がする。
オスモールキナのギュリナーラは思った通り、とても好みでした。前日より安定してたと思う。奴隷のパ・ド・ドゥのピルエットなんかは、ファジェーエフが力技でかなり助けてあげてたと思うけど、それ以外はあまりよろけたりせずに踊りきったと思います。このパ・ド・ドゥ自体、ファジェーエフもすごい気合い入れて踊ってたし個人的には前日よりずっとテンション高く見られました。この場面が見られてよかった、とニコニコ。マリインスキーの海賊では、ランケデムは一応3幕まで登場するのも嬉しい(ただ、最後に海賊どもに逆さにされてお金やお宝をとられるところのライト、早く消え過ぎ)。奴隷商人なんかしてるけど実はキレ者っぽくて、実に好みのランケデムでした。
ギュリナーラって、3幕に登場するときは宝石で着飾って自分の姿を鏡に写してうっとりしているでしょう?そんな贅沢をさせてくれるパシャの事もそう悪く思っているようでもないし。適応性があってその暮らしでも楽しく生きて行けそうなのに、メドーラやコンラッドたちとそこを去るのは嫌じゃないのかしら?と思ってしまうんですよね(笑)。まぁ「海賊」で深く考えちゃいけないってのもわかるんですが(^^;)
アリ役のサラファーノフは、何かものごっつうハジけて回ってました。客大喜び。客大喜び、て言えばですね、この日の客席はフェッテ手拍子が出たり、何か拍手を起こしたい系の先走る人がいました。ちょっと唖然。ゼレは3幕ではえんじ色のハーレムパンツに戻っていたけど、サラファーノフは3幕もブルーパンツのままでした。2幕のパ・ド・トロワでも、やっぱり前日のゼレより1カ所リフトが多かったので、こっちが普通なんだよね、きっと。前日のゼレは確かフィニッシュで客席に背を向けてポーズをとっていたと思うけど、今日のサラファーノフは客席向きでした。
オダリスクの3人のうち、ゴールプは急病のためスヴェトラーナ・イワーノワに変更。翌日のギュリナーラのために大事をとったのかと思ったら、それも降板してしまったそうで。大丈夫なのかな。急な変更のせいか3人ぴたっと揃っていた訳ではありませんが、イワーノワの踊りも(地味だけど)けっこう好きな方だな、と思いました。第2ヴァリのスホルーコワは前日よりパワーアップ!とても良かったです。このコ、気の強さが踊りに出てるような気がするのは私だけだろうか(笑)。第3ヴァリのノーヴィコワ、彼女はギュリナーラよりこちらのヴァリの方が断然向いている気がします。
あと、この日はビルバント役のイスロム・バイムラードフ!彼が素晴らしかった。なんですか、あのプロポーションの良さは。民族舞踊の衣装で隠すのはもったいない美脚。ビルバントはキャラクテールっぽいけど一応白タイツなので、遅ればせながら彼の美点を認識できました。スピード感があってキレキレの踊りで、かつ美しいというのも得難いキャラですよね。「白鳥」のスペインがめちゃくちゃ楽しみです。
そういえばこの日は斜めとはいえ上からだったので、花園を見るのを楽しみにしていたんですよ。上から見たら、さぞや綺麗だろうと。でも、斜めからだからかしら?期待ほどではなかったです。前日はものすごく感動したのに、やっぱり2度目というせいもあるのでしょうか・・・
あとはオケ。昨日より演奏は多少マシでしたが、しょっちゅう物を落として音を響かせるのは演奏家失格じゃないの?例え2軍3軍でも「マリインスキー劇場管弦楽団」の名前に誇りを持って演奏していただきたいです。ホントに、頼むよ。
いずれにしても、マリインスキー「海賊」、2日間たっぷり楽しみました。この演目には日本人エキストラが出てきましたが、見てて邪魔にならない使い方だったのも評価できます。「白鳥」も、楽しみです。ほとんどのダンサーは金曜日夜から日曜日の夜まで5公演ぶっ続けの出演となるようで、蓄積された疲労も心配ですが、よい舞台を魅せて下さいね。
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