Stage Hunt Home > 新国立劇場バレエ > 「カルミナ・ブラーナ」新国立劇場バレエ(2005/11/04)

「カルミナ・ブラーナ」新国立劇場バレエ(2005/11/04)

新国立劇場オペラ劇場

「ライモンダ」1幕より夢の場

振付:マリウス・プティパ/作曲:アレクサンドル・グラズノフ/改訂振付:牧阿佐美/美術:ルイザ・スピナテッリ/照明:沢田祐二
指揮:バリー・ワーズワース/演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

ライモンダ:酒井はな
ジャン・ド・ブリエンヌ:冨川祐樹
第1ヴァリエーション:本島美和
第2ヴァリエーション:西山裕子

はなさんは今回も華やか。彼女は物語や役、そして観客を自分の側にぐっと引き寄せるタイプのダンサーですよね。彼女の個性は他の日本人ダンサーにはなかなか見つけにくい稀有なものだと思います。ただ、、、調子はあまりよくなかったんじゃないかなー。ヴァリエーションのピケ、シェネ?あのくるくる回るところは高速で見事でした。

ジャン役のダンサーは意外とハードな「夢の場」。最初のソロに張り切りすぎちゃうとその後のアダージオのサポートがキツくなるようで、前回見たマトヴィがそんな感じでした。冨川さんは、はなさんが不調な分とても丁寧にサポート。ヴァリエーションがその分キツそうだったかな。彼は高いジュテが持ち味だと思いますが、それ以外もとっても丁寧に踊っていて好感を持ちました。

あとは西山さんのヴァリが好きですね、やっぱり。本島さんも安定していました。初日組よりこちらの組み合わせの方が好きだな。

「カルミナ・ブラーナ」

音楽:カール・オルフ/振付:デヴィッド・ビントレー/美術:フィリップ・プロウズ/照明:ピーター・マンフォード
ソプラノ:佐藤美枝子/カウンターテナー:ブライアン・アサワ/バリトン:河野克典
指揮:バリー・ワーズワース/演奏:東京フィルハーモニー交響楽団/合唱:新国立劇場合唱団

運命の女神フォルトゥナ:湯川麻美子
神学生1:中村誠
神学生2:八幡顕光
神学生3:山本隆之
恋する女:高橋有里
ローストスワン:寺島まゆみ

冒頭の湯川麻美子さんの踊りを見て、今日もいいものを見せてもらえる!と確信しました。ヒメネスの踊りを見て日本人キャストが心配になった理由は、彼女の恵まれた体躯によるもの。あの長い手脚だからこそ映える振付だとしたら、湯川さんは苦戦するだろうな、、、と。ところがそれは全くの杞憂。めちゃくちゃかっこよかったです。猥雑だなんてとんでもない。神々しいというよりは、気迫みなぎる踊り。特にフィナーレの気迫は圧倒的でした。

今日の発見は、最初の運命の女神のソロが終わった後の神学生たちの踊り。あそこ、カラーをつけた神学生たちの踊りって、抑圧というか不自由さというか、、、神に対する恐れのようなものも見えるし、上手く言葉が見つからないけど、とても象徴的。私はあの場面が一番好きだなぁ。山本くんなんて殉教者的雰囲気があって、パンツいっちょになるところよりよっぽどセクシーだと感じてしまいましたわ。いやー、やっぱり彼のコンテはすばらしい。心配する必要なんて全くなくて、彼は彼の神学生3を作り上げていました。ブラボー。

神学生1の中村誠さんは、あんなさわやかなダンサーだとは気づきませんでした。シャツの袖が長くて気になっている風だったり、小道具の椅子の扱いに気をとられているのかな、と思う一瞬があったりしましたが、恋の高揚感とか、振られちゃった失意とか、上手く表現していたと思います。恋する女=高橋有里さんと一緒に踊るところでは、彼女がちょっと踊りにくそうにも見えたので課題もあるのでしょうが、ソリストとして踊っていくうちにいっぱい吸収して身につけていってほしいと思います。有里さんは安心して見ていられました。

神学生2の八幡顕光さん、いきなりの大舞台を小さな体で見事に踊りきりましたねー。ローストスワンに対する欲望の舌なめずりは、残念ながら見逃してしまいました。中村誠さんについても言えることだけど、踊りは2人とも安心して見ていられる。ファーストキャストとの違いは、舞台での間とか勘とか踊りの大きさとか、、、どんどん踊って身につけていってほしいな。今後に大いに期待してます。がんばれ。

神学生3のエピソードで登場する赤服のフォルトゥナ。湯川さんはそりゃあ誘う背中で登場しました。山本さんも引っ張られるように登場。服を脱ぐまでの苦悩の様子とか、細かい1つ1つの動きに意味を読みとれて感激しました。私が日本人だから、彼らの役の掘り下げ方に、より共感を覚えたのかもしれません。ということで、予想以上に堪能した日本人キャストでした。

Stage Hunt Home > 新国立劇場バレエ > 「カルミナ・ブラーナ」新国立劇場バレエ(2005/11/04)

Sponsored Link
Author

管理人:ゆう

コメントとして公開したくない場合は、メールフォームまたは以下のアドレスからご連絡可能です。

m_ai_l f_or_m

sideballet

Search
Feeds

Powered by FeedBurner

amazon.co.jpで検索

Return to page top