- 2005/05/02 23:49|
- Category: 新国立劇場バレエ|
クレジット
振付:マリウス・プティパ/改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ/音楽:P.I.チャイコフスキー/台本:マリウス・プティパ、イワン・フセヴォロジスキー/演出:オレグ・ヴィノグラードフ/舞台美術・衣装:シモン・ヴィルサラーゼ/照明:ウラジーミル・ルカセーヴィチ/芸術アドバイザー、ゲストバレエマスター:アレクセイ・ファジェーチェフ
指揮:デヴィッド・ガルフォース/演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
新国立劇場オペラ劇場
キャスト
オーロラ姫:志賀三佐枝
デジレ王子:デニス・マトヴィエンコ
リラの精:西川貴子
カラボス:マシモ・アクリ
フロリナ王女:さいとう美帆
青い鳥:グリゴリー・バリノフ
国王:ゲンナーディ・イリイン
王妃:楠元郁子
優しさの精:湯川麻美子
元気の精:内冨陽子
鷹揚の精:本島美和
暢気の精:高橋有里
勇気の精:厚木三杏
カタラビュート:小原孝司
花婿候補:市川透、貝川鐵夫、冨川祐樹、中村誠
女官:鶴谷美穂、寺島まゆみ、本島美和、丸尾孝子
踊り子:遠藤睦子、西山裕子、さいとう美帆、大和雅美
伯爵夫人:湯川麻美子
ガリフロン:石井四郎
猟師:吉本泰久
村の娘:高橋有里
ダイヤモンドの精:大和雅美
サファイアの精:川村真樹
金の精:厚木三杏
銀の精:寺島ひろみ
白い小猫:寺島まゆみ
長靴をはいた猫:陳秀介
赤ずきん:中島郁美
狼:貝川鐵夫
感想
志賀三佐枝さんの全幕最後の主役ということで、急遽チケットをとって見に行ってきました。客席にも舞台にも志賀さんの早すぎる引退を惜しむ空気が満ちていて、とても暖かい雰囲気の中での上演でした。その志賀さん、私はシンデレラとジュリエット、ライモンダの3つで拝見したことがあったのですが、今回のオーロラは特にすばらしくて登場の瞬間から目を奪われてしまいました。過剰なことは1つもなく、ただただ自然にオーロラそのもの。特に1幕の登場からローズ・アダージオまでの輝ける美しさと軽やかな動きはすばらしくて、本当に最高でした。引退なんてもったいなさすぎる。
16歳のオーロラ、幻想の場、そして結婚式と、志賀さんのオーロラは本当に自然に成長しているのです。今までみた他のオーロラにはどこかしらにほんの少し「演じて」いる部分が見えるのですが(それが悪いとは思いませんけれど)、志賀さんはその「演技」が全く見えないのに、オーロラの成長がわかる。すごい人だと改めて思いました。1つ1つのポーズの美しさ、音楽的な踊り、本当にすばらしかったです。
マトヴィエンコもとても丁寧に踊っていて、志賀さんとのパートナーシップに好感が持てました。敬意を持って接してくれているのがよくわかって、嬉しかったです。ありがとう、マトヴィ。2幕でのソロはキレがあってびゅんびゅん回っていましたね。翌日の山本さんを見て思い出したのですが、2幕は白い衣装でした。
リラの精の西川さんはうーん、私にはちょっと物足りなかったです。舞台全体を支配する存在感がまだ不足してるのかな。2幕で王子をゴンドラでお城に案内するところで、ゴンドラを降りてから王子を振り返りもせず一目散に階段を登っていくのは(その後すぐに出てきて踊らなくちゃいけないから焦っていたにしても)いただけないなぁ。マトヴィも一緒に慌てて登っていってしまって、ちょっとがっかりしました。アクリさんのカラボスは今回も楽しかったです。決して陰湿じゃなくて楽しんで意地悪してる印象なんだよね。妖精たちでは、内冨さんの元気の精が初役。ワガノワ留学されていたこともあると聞いたので楽しみにしていたのですが、ちょっと上半身が固く見えて残念。
ダイアモンドの精を踊った大和雅美さんがキラキラしててかわいかったです。他の精たちに比べると少し背が低いんじゃないかな?と思っていたけど、そんなことは全く感じさせない元気で大きな踊り。応援したくなります。サファイアの川村さんは確実で安定しているし、銀の精の寺島(ひ)さんも相変わらず柔らかで美しい。で、私のごひいき厚木三杏さんの金の精ですが、うん?ちょっと音に乗り切れてない印象を受けました。あと、前回もとてもよかった青い鳥のバリノフくんは今回もとてもよかったです。さいとうさんもよかったと思います。
そして、リラの精たちがとても美しくて、幸せな気持ちになりました。そうそう、1幕のワルツにひときわ小さなお子さんがいましたねー。あんなに小さいのに、きちんとステップを踏んで間違えることなく踊りきってえらいなーと、にこにこしながら見つめてしまいました。
夜遅い時間にかかわらずカーテンコールは絶え間なく続いて、牧阿佐美さんも舞台に登場して志賀さんをねぎらっていました。唯一その時だけ、志賀さんも感極まったようで、こちらまでもらい泣き。ああ、本当に惜しいなーと思いつつ、このように幸せな幕切れは他にないかもしれない、とも思いました。気が変わったらいつでも遠慮なく踊ってくださいね。楽しみにしています、志賀さん。
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