- 2005/01/08 20:48|
- Category: レニングラード国立バレエ|
クレジット
振付:マリウス・プティパ/レフ・イワーノフ/音楽:P.I.チャイコフスキー/改訂振付け:ニコライ・ボヤルチコフ/美術:ヴャチェスラフ・オークネフ/衣装:イリーナ・プレス
指揮:アンドレイ・アニハーノフ/演奏:レニングラード国立歌劇場管弦楽団
東京国際フォーラムホールA
キャスト
オデット/オディール:スヴェトラーナ・ザハロワ
ジークフリード王子:イーゴリ・ゼレンスキー
ロートバルト:マラト・シェミウノフ
王妃:ズヴェズダナ・マルチナ
家庭教師:アンドレイ・ブレグバーゼ
パ・ド・トロワ:オクサーナ・クチュルク/アンナ・フォーキナ/ロマン・ミハリョフ
スペイン:オリガ・ポリョフコ/エレーナ・モストヴァヤ/アントン・チェスノコフ/アレクセイ・マラーホフ
ハンガリー:エカテリーナ・ガルネツ/マクシム・ポドショーノフ
マズルカ:タマラ・エフセーエワ/ヴィクトリア・エフィーモワ/マリーナ・フィラトワ/エレーナ・フィルソワ/アンドレイ・クリギン/ヴィタリー・リャブコフ/ミハイル・ヴェンシコフ/アントン・プローム
大きい白鳥:エレーナ・エフセーエワ/タチアナ・ミリツェワ/アリョーナ・ヴィジェニナ/マリーナ・バルエワ
小さい白鳥:マリア・リヒテル/アンゲリーナ・アルテミエワ/アレクサンドラ・ラツスカヤ/エレーナ・ニキフォロワ
二羽の白鳥:タチアナ・ミリツェワ/アリョーナ・ヴィジェニナ
感想
アニハーノフさんの髪を今年もみられて嬉しかったです(笑)。オケも安心して聞いてられるし。開演前にアナウンスの「出演者の変更をお知らせいたします」って声にドキッとした人いっぱいいたと思うんですが、大きい白鳥の1人がポリョフコからエフセーエワに変更というもので、ゼレンスキーはちゃんと登場してくれました。
とても暖かい笑顔の成熟した王子でした。ジークフリートに成熟という形容詞はおかしいかもしれないけど、内面の豊かさがにじむ王子で好感が持てました。ザハロワの毅然とした白鳥の女王が信じていこうと思えるのはこういう王子なのね、と思えました。背中の故障はきっとゼレンスキーがずっとつきあっていかなきゃいけないものなんだと思うのですが、今の彼なりに誠実に手抜きもせずにきちんと踊ってくれていたと思います。リフトは確か1つもなかったと思いますがサポートはすばらしく、去年の新国立「眠り」の時よりも、ザハロワとの間に暖かい感情の行き来があり素敵でした。
また、王子演技も申し分なく(というか、私のジークフリートのデフォルトはキーロフビデオの若いゼレンスキーなんですけどね)こちらをどんどん物語の世界へ引っ張り込んでくれました。ツボだったのが、舞踏会で花嫁候補たちが入場して来るファンファーレが鳴ったときの反応。ファンファーレを聞いた王子はぱーっと表情が明るくなって走ってオデット(オディール)がそこにいるか1人1人顔を確かめに行くのだけど、最後に「いない・・・」と落ち込む、という一連の演技でした。
ザハロワは毅然として貫禄さえある白鳥の女王。すばらしかったです。悲しみに暮れるのではなく、耐える強さを持ったオデットでした。ザハロワがつくりだす造形の美を堪能しました。すごいですねー、ホント。白鳥は本当に圧巻でした。見られてよかった・・・。オディールは特にメイクを変えているようでもなく、演技的にも割と控えめで悪さを出さずに、圧倒的な存在感によって場をさらう感じ。ヴァリエーションはボリショイで使われるものを踊っていて「そうだよなぁ、ボリショイのダンサーになったんだもんねぇ」としみじみしてしまったり。
マールイの自前ダンサーたちでは、パ・ド・トロワのクチュルク/フォーキナ/ミハリョフを楽しみにしていたのですが、途中でちょっと噛み合なくなってしまってハラハラしました。クチュルクはかなり勢いのある踊りでしたが、あまり音楽に乗った感じがなくて残念。キトリはよさそうですね。フォーキナは転倒してしまったのですが、その後は持ち直してとても音楽的で素敵でした。2人の様子が気になってミハリョフくんの踊りに集中できなかった・・・
それと、今回は、二羽の白鳥をミリツェワと踊ったヴィジェニナに目がいってしまいました。手脚が描く軌跡はミリツェワの方が美しいけれど、ヴィジェニナにも、はっとする存在感があるんですよねー。小さい白鳥さんたちは今年もぴったり揃った踊りですばらしかったです。
あとはやっぱりロットバルトのシェミウノフくんでしょうか。去年見たときより演技が大きくなっていて好感を持てました。やっぱりロットバルトはでっかくないとね。そういえば、去年花嫁候補の左から2番目の子がとってもいいなーと思っていたのですが、今年もどうやら同じ方が左から2番目にいた気がします。もしかしてあれがコチュビラだったのかしら?パンフのプロフィール写真を見るとどうもそんな感じ。
美術は新国立劇場と同じヴャチェスラフ・オークネフですが、こちらの方が好きだなぁ。昨日は久々のバレエで全体を楽しむところまで行かなかったせいもあるかもしれませんので、10日にもう1度よく見てきたいと思いますが、舞踏会での奥行きを感じさせる背景や美しい色合いのハンガリーやマズルカの衣装には本当にうっとりします。まぁ、ロシア人と日本人では似合う色も違うとは思うので、色合いの好みだけで言ってはいけないと思いますけどね。それと、1幕の背景に描かれた湖に微妙なライトをあてて湖のきらめきを表しているのも、細かいところだけど上手いなぁと思いました。
ということで、とてもよい公演でした。そういえば、一番最初に幕に映し出されるコーセーのオープニング、今年は文字(コーセーの社名とカンパニーの名前だけだったかな?)のみで安心しました。やっぱりこれから舞台を見るというときに、その演目の映像とか見たくないですもんね。そして、やっぱり会場は別のところでお願いします、ホント。国際フォーラムは音響も悪いし、その圧倒的な広さのせいで「舞台がよくみえるよいお席」がピンポイントしかないんですもの。
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