- 2004/08/21 23:11|
- Category: 東京バレエ団|
東京文化会館
第1部
「レ・シルフィード」
振付:ミハイル・フォーキン/音楽:フレデリック・ショパン
プレリュード:斎藤友佳理(8/21)/吉岡美佳(8/22)
詩人:木村和夫
ワルツ:佐野志織(8/21)/小出領子(8/22)
マズルカ:遠藤千春(8/21)/大島由賀子(8/22)
コリフェ:大島由賀子(8/21)/奈良春夏(8/22)/福井ゆい
初日は斎藤友佳理、2日目は小出領子がよかった。でもなんか全体的に面白みに欠けるというか・・・それでも初日は終盤にかけてだんだんよくなっていったと思うんだけど、2日目はあっさり終わってしまったような。初日の詩人は後藤和雄がキャストされてたのに、木村和夫連投に変更。気になる。
第2部
「パーフェクト・コンセプション」
振付:イリ・キリアン/音楽:J.S.バッハ、ジョン・ケージ、レスリー・スタック
井脇幸江/吉岡美佳/飯田宗孝/大嶋正樹
初見なので、首藤康之から大嶋正樹に変わったことでどれくらい作品が変わったのかはわからないけれど、大嶋正樹も馴染んでいたというか、ダンサー4人のバランスはよかったと思う。四角いチュチュの舞台写真は見たことあったけど、あれはこうなっていたのか!とびっくり。井脇幸江は吸引力のあるダンサーだよね。強い意志がガンガン伝わってくるのもいい。吉岡美佳も今まで見た作品の中で一番これで踊ってる姿が好きかも。バレエマスター飯田宗孝と新進プリンシパル大嶋正樹という組み合わせも面白く。逆さ吊りの樹と旋回するライト、グールドの鼻歌つきゴールドベルグ変奏曲+カラスの泣き声+胎内音、も面白かった。いい作品持ってますね。
「椿姫」
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパン
斎藤友佳理/高岸直樹 ピアノ演奏:高岸浩子
ルグリの公演できわめつけを見たばかりだからね。初日はどうしても比べてしまって、世界に入り込めなかった。隣りの席の女性が大泣きしてたのに申し訳ない位。2日目は斎藤友佳理の表現がブラッシュアップしていて感心。高岸直樹の若さと情熱にもびっくりしたし、あの乱暴な程のリフトも、若さと持て余すほどの情熱って感じで迫力があった。この2人の唸るところは、舞台が暗転してまた明るくなった時にまだドラマが続いていて、斎藤友佳理が高岸直樹をひざまくらしてるところ(ってダンサーの名前で書くと生々しいか)。この2人なりの椿姫の世界になっていて、2日目はけっこう感動。
「バクチIII」
振付:モーリス・ベジャール/音楽:インドの伝統音楽
シャクティ:上野水香(8/21)/井脇幸江(8/22)
シヴァ:後藤晴雄(8/21)/古川和則(8/22)
上野水香のスタイルのよさと身体の柔らかさはよーくわかった。後藤晴雄との組み合わせも悪くないかも。でも、なんというか伝わってくるものがなかった。カーテンコールの前に袖に引っ込み損ねたのはご愛嬌?今後に期待。翌日の井脇幸江は絶品。視線の強さといい踊りのすばらしさといい、本人も誇りを持って踊っているのがよくわかる。古川和則はね、綺麗に踊れているのだよね。でも井脇幸江に負けてる。シャクティから生まれたシヴァ、みたいだよ。胸筋ももっとあるといいと思うけど、それも今後に期待。
第3部
「エチュード」
振付:ハロルド・ランダー/音楽:カール・チェルニー/クヌドーゲ・リーサゲル
エトワール:吉岡美佳(8/21)/上野水香(8/22)、木村和夫、高岸直樹(8/21)/後藤晴雄(8/22)
幕開きに出てきた、白いチュチュでちょっとだけ踊る小出領子がよい(笑)バーレッスンから始まって徐々に超絶技巧の世界へと進む作品なんですが、ちょっと運動会的ですよね。人数の多い東バだからこそだよねー、とスタダン見たばかりの私は思った訳ですが。基礎がしっかりしてないと見せられるレベルのものにならないので、ダンサーにとっては厳しい作品だと思う。でも、見る方にもけっこう厳しい。
吉岡美佳も上野水香もかなり大変そうだった。実際よろけてたし。でも吉岡美佳の方が魅せ方を知ってる分「あちゃー」とは思わなかった。初日は後ろの席だったから気付かなかっただけかもしれないけど。2日はけっこう前だったので色々見えちゃって、その分上野水香には厳しい評価になっちゃうかも。どうもポワントが柔らかすぎたのか、1回足もとが崩れたんだよね。その時はうまくカバーしたんだけど、その後続くポワントワークがまるっきり腰が引けちゃってて気の毒だった。もちろんベストのポワントを準備するのはダンサーの責任だけど、東バでのクラシック初お目見えだもんね。
木村和夫は初日の方がよかったかも。高岸直樹は存在感がでかすぎるので、初日は木村和夫よりずっと目立ってました。後藤晴雄はねー、最初の出がすっごい笑顔でびっくりした。周囲に2〜3人、釣られて笑ってる人がいた位。ちょっといっぱいいっぱい感があって、上野水香もいっぱいいっぱいだし、見てるのつらかったかも。そういう意味では初日の方がエトワールのバランスもよくて安定してたかな。
40周年ガラということで、ホワイエにも歴代海外公演や国内公演のめずらしいポスターが貼られていたのがおもしろかったです。東バにはたくさんダンサーがいて、レパートリーも幅広いんだぞ、というのはよくわかりました。でも、「レ・シルフィード」と「エチュード」はどっちかだけでもよかったのではないかしら。演目が少なくても完成度が高い方が観客は嬉しいよねー、やっぱ。