- 2002/02/06 23:30|
- Category: シュツットガルト・バレエ|
クレジット
振付:ジョン・クランコ/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/装置・衣装:ユルゲン・ローゼ
指揮:ジェームズ・タグル/演奏:東京ニューシティ管弦楽団
東京文化会館
キャスト
ジュリエット:イゾルト・ランドヴェ
ロメオ:ウラジーミル・マラーホフ
キャピュレット卿:ローランド・ダレシオ
キャピュレット夫人:マリシア・ハイデ
ティボルト:イブライム・ウェーナル
パリス:ローランド・フォーゲル
ジュリエットの乳母:ルドミラ・ボガード
モンタギュー卿:ウィスロウ・デュデック
モンタギュー夫人:フランチェスカ・ポディーニ
マキューシオ:ローマス・レンパーツ
ベンヴォーリオ:エリック・ゴーティエ
ヴェローナ侯:アレクサンドル・クメルニスキー
ロレンス神父:ティエリー・ミシェル
ロザライン:リンダ・ルッツ
ジプシーたち:セブネム・ギルゼカー、イリーナ・シュラート、ロベルタ・フェルナンデス
カーニバルのダンサーたち:ミハイル・カニスキン、サブリナ・ルッソ、カタリーナ・コジィルスカ、アレヤンドロ・チェルード・マルティネス、アレクサンドル・ザイツェフ
感想
今回の公演の売りは「マリシア・ハイデ出演!」。バレエ界のマリア・カラスと呼ばれた(らしい)人が日本の舞台に立つのなら見たかった。ステージに出てきた彼女は、ジュリエット役のイゾルト・ランドヴェが霞むほどの華やかさ。存在感抜群。
今回の楽しみは、まず初めて生で見る「ロミジュリ」全幕であること。クランコ版の振り付けであること。プロコイエフの音楽も美しいことで有名なので、それを生で聴けること。初マラーホフ(彼はABTだけでなくシュツットガルトのプリンシパルでもあったのね。ゲストかと思ってたのでびっくりした)。前述のマリシア・ハイデ。と、こんなところかな。
今回の演奏は東京ニューシティ管弦楽団。始まる前も幕間もかなり真剣に音出ししてて、前回のレニングラードバレエ(オケも自前)とは対照的。日本人ってやっぱりマジメなのかしらね。普段は幕があがると音楽のことは意識の下に潜ってしまうのだけど、今回はオケの音が気になる程大きかった。ちょっと品がないんじゃ・・・。3階にいたせいかもしれないけど。
映画などで見たマクミラン版の舞台美術・振り付けとは、やはりクランコ版はずいぶん違った。けれどそれはとても好もしい印象で、特に舞台装置は効果的だったように思う。悲恋の話ではあるけれど、そこに至るまでの過程はユーモアも盛りだくさん。
マラーホフはとても楽しそうにやんちゃなロメオを踊っていた。もちろん愛のパ・ド・ドゥは美しく切なく。ジュリエットのランドヴェ、表現力のある人だと思ったけれど、遠くまでは伝わりにくいかな。やはりよい席で見なければ、と思うのと同時に、遠くまで伝わる表現をしてくれたらなぁ、ともチラリ思う。隣りのマラーホフが綺麗にカタチを決める人だから余計にそう思えたのかも。
そうそう、バルコニーのシーン、クランコ版の舞台装置では、2階のジュリエットの部屋に彼女を戻す時には、ロメオが自分の頭の位置くらい高いところまでジュリエットを抱き上げるのだが、すごい腕力だと思っていたら、「コンッ!」という音が響いた。えっ?ロメオさんたら、5センチくらいリフトが足りなかったようで、ジュリエットの尾てい骨が装置にぶつかった音でした。ありゃ、痛そう。でも、夢見る恋人たちは、そんなことはものともしない。踊り場に柵につかまって懸垂の状態でジュリエットと熱烈キスをするロメオ。すげ。すごすぎ。
ぜひとも今度はもっとよい(せめて正面の)席でもう1度クランコ版を見てみたい。そしてマクミラン版もね。バレエというのは見る方もどんどん欲がでるものですな。こわいこわい。でも楽しい。魅力的だわん。